店長日記ブログ

<ご質問ありがとうございます>「お家でカクテルを作ったら酒税法違反になりますか?」

毎度蒲郡の酒屋「まん天や」の日記ブログにお越し頂きありがとうございます。
木村です。

先日、当ブログに掲載しました、
「<酒雑談>果実酒づくりの季節。でも法律違反にはご用心!」をお読みいただいたお客様より、

「お家で2種類以上お酒を混ぜて果実酒をつくると酒税法違反になるなら、お家でカクテルをつくった場合どうなりますか?」
とご質問をいただきました。

そう言えば私も昔、趣味が「カクテルづくり」という友人の家で、色々なカクテルを一晩中振舞ってもらった事がありました。
(次の日が日曜日で助かりました💦)
あれは法律上どうなるんでしょうか…?

すみません<m(__)m>。私もこの辺りの認識がしっかり把握しておりませんでしたので、
今回も国税庁のホームページで調べてみました。
果たして「お家でのカクテルづくり」は果実酒づくりと同様、何かしらの特例が認められているのでしょうか…?

(以下の条例文は、国税庁ホームページ「酒税法第43条  みなし製造」からの抜粋です)

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(第43条  みなし製造)
①酒類に水以外の物品(当該酒類と同一の品目の酒類を除く)を混和した場合において、混和後のものが酒類であるときは、
新たに酒類を製造したものとみなし、酒類製造業免許が必要となる。
ただし、次に掲げる場合については、この限りでない。 
・清酒の製造免許を受けた者が、政令で定めるところにより、清酒にアルコールその他政令で定める物品を加えたとき。
・清酒又は合成清酒の製造免許を受けた者が、当該製造場において清酒と合成清酒とを混和したとき。
・連続式蒸留しようちゆうと単式蒸留しようちゆうとの混和をしたとき。
・ウイスキーとブランデーとの混和をしたとき。
・酒類製造者が、政令で定めるところにより、その製造免許を受けた品目の酒類(政令で定める品目の酒類に限る。)と
糖類その他の政令で定める物品との混和をしたとき(前各号に該当する場合を除く)。

・政令で定める手続により、所轄税務署長の承認を受け、酒類の保存のため、
酒類にアルコールその他政令で定める物品を混和したとき(前各号に該当する場合を除く)。

②ただし前各項の規定は、消費の直前において酒類と他の物品(酒類を含む)との混和をする場合で政令で定めるときについては、適用しない。 

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…こちらの条例文のポイントですが、

①酒類に水以外の物品(当該酒類と同一の品目の酒類を除く)を混和した場合において、混和後のものが酒類であるときは、
新たに酒類を製造したものとみなし、酒類製造業免許が必要となる。

②ただし前各項の規定は、消費の直前において酒類と他の物品(酒類を含む)との混和をする場合で政令で定めるときについては、適用しない。 

この2つの条例文です。

①の具体例で言うと、「スクリュー・ドライバー」というカクテルをつくる場合、
「ウォッカ」という酒類に「オレンジジュース」という水以外の物品を混和する事になるので、
もし酒類製造免許の無いバーやお家でつくってしまったら、一見「酒税法違反」という事になるように思うのですが…、

②の但し書きの部分で「消費の直前においてはこの規制を適用しない」、
つまり「カクテルをつくっても、その後すぐに自分達やお客様に飲んでもらえれば製造免許無しでもOKですよ。」
となっております。

以上より、結論は、

「お家やバーでのカクテルづくりは、つくった後にすぐ消費したら酒税法違反にあたらず、OK!」

という事になります。…ただし!

カクテルをつくった後、すぐ消費せずに瓶に入れて保管する等の造り置きをした場合は、
この酒税法43条「みなし製造」に抵触し、違法となってしまいます。

そして先日のブログ「<酒雑談>果実酒づくりの季節。でも法律違反にはご用心!」でも出てきましたが、
梅酒をはじめとする果実酒を、2種類以上のお酒を混ぜて漬けた場合も、
すぐ消費されず一定期間保管される状況にならざるを得ないため、
これも「みなし製造」にあたり、違法となります。

どこまでが「消費の直前」で、どこからが「つくり置き」になるかの線引きは制度上ハッキリしていないようですが、
例えばカクテルをつくり過ぎたため、瓶に入れてしばらく保管する、なんて事があった場合、
酒税法にひっかかる可能性があるようですので、ここだけはご注意ください。

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…以上、今回のブログはお客様のご質問についてのお答えの概要を掲載させていただきました。

この他にもお酒の事全般に関してのご質問ございましたら、ぜひまん天やホームページよりお問合せください。
(私自身の勉強にもなりますので大歓迎です☆)

 

蒲郡の名産「一色屋のえびせんべい」 お酒に相性ぴったりのおつまみです!

蒲郡の酒屋「まん天や」の日記ブログにいつもお越しいただきありがとうございます。
木村です。

今週の蒲郡は雨の日が多くなり、夜もムシムシ、ジメジメして寝苦しい、
やっと梅雨らしい気候になってきました☂。

我が家の夢吟香の「バケツ稲」もスタートしてから10日ほど経過しましたが、

6/25(日)午後撮影

植えた時に比べると大分緑の葉っぱが長くなってきました!
こんなに早く大きくなるなんて少々ビックリしてます💦。

予定では今後も順調に稲が成長していくと、
分蘖(ぶんげつ)といって、どんどん枝分かれしていきながら高くなってます。
そうなると、このバケツではもう狭くなってくるので、
来週にはもう一つバケツを用意して一部の苗を移して、「ダブルバケツ体制」で育てようと思います。

このバケツ稲の成長具合を見ながら、
日本全国の稲たちも梅雨空にも負けず、無事にスクスクと成長していって欲しいと願うばかりです。

 

さて今回のブログは、当店で販売しております蒲郡名物「一色屋のえびせんべい」のご紹介です。

もともと「えびせんべい」は愛知の三河地方の特産品ですが、
「一色屋」は今年で創業80年の老舗。蒲郡のお土産の定番としても有名です。
私も大阪に住んでいた時は、「確実に美味しいお土産」として重宝しており、
会社の同僚からも好評を博してました。

海の幸の素材の風味を生かした一色屋のおせんべいは、お酒、特に日本酒、焼酎との相性抜群!
ぜひ皆様に味わっていただきたい蒲郡の逸品です。
当店でもその一色屋の海老せんべいの中から、
リーズナブルで酒肴としておススメ出来るものをお取扱いしております。

梅雨で外出出来ない日は、一色屋のえびせんべいを食べながら「家飲み」はいかがでしょう?

日本酒を脅かすもの⑭ 日本酒の個性を彩る酵母たち

蒲郡の酒屋「まん天や」の日記ブログにお越しいただきありがとうございます。
木村です。

昨日6/21(水)は夏至(げし)。一年で最も昼の長さが長い日でした。
最近真夏日が続いておりましたので、文字通り「夏に至る」ような暑さを覚悟していたのですが、
ふたを開けてみると、朝から大雨と強風が吹き荒れる台風のような荒天で、
ニュースでも荒天による被害状況の報道ばかりで、夏至の話題も完全に吹き飛んでしまいましたね。
私も外出した際、あまりの強風でカサを一本折られる被害がありました。
長男も竹島水族館に遠足する予定でしたが、悪天候のため延期となってしまいました。

先週から育てている夢吟香のバケツ稲も、強風にさらされているのを見て室内に避難しました。

稲の栽培で重要なポイントの一つに「台風対策」があります。

「強風の時は稲が倒れてしまわないように、バケツ稲を屋内の冷房が効いていない場所に移動させる」

…と、バケツ稲マニュアルにも書いてありました。

今回はまだ稲の背が低かったのでそんなにダメージは受けなかったのですが、
特に夢吟香のような酒米の稲は、背が高く成長するので強風に弱く、
今後成長していくにつれて注意が必要です。図らずも昨日の強風で予行練習が出来ました。

さて、今回のブログは「日本酒を脅かすもの」第14回。日本酒造りにおける酵母についてのお話しです。

 

1:様々な種類の酵母

酵母は自然界のあらゆるものに生育しており、色んな種類があります。
その数は約10万種類以上とも言われており、
ビールには「ビール酵母」、ワインには「ワイン酵母」、パンには「パン酵母」というように、
何をつくるかの目的に合った酵母が存在します。

しかし「ビール酵母」という名前のついたものが元々存在していたわけではなく、
ビール造りの長い歴史の中で色々な酵母が試され、
最終的に「ビール造りにはこの酵母が最適だ」と選ばれたものが「ビール酵母」となり、
ワインやパン、そして日本酒づくりにおける酵母も、同様の試行錯誤の末に選ばれました。

日本酒の酵母は、麹菌が糖化させた糖分を分解してアルコールと炭酸ガスをつくり出します。
まさにお米が「お酒」になるための重要なステップを担うのですが、役目はそれだけではありません。
日本酒の味わいを引き締める酸を産み出したり、
いわゆる「吟醸香」に代表される、日本酒独特の香りを産み出す等、
日本酒の香味を左右する重要な役割を持っており、以下のような基準で選ばれております。

1・発酵がうまくいくか
2・酸をどれくらい算出するか
3・香気は優れているか
4・発酵温度はどうか
5・もろみの中で活発に活動していく事が出来るか

このような選択基準から選び出されてきた酵母が、現在全国の酒蔵で使用されています。

ちなみに酵母が産み出す「吟醸香」と呼ばれる香りで、
洋梨やメロンのような香りは「カプロン酸エチル」という成分、
バナナのような香りは「酢酸イソアミル」という成分が生成される事で起こります。

 

2:酵母の研究。日本酒の多様化。

昔の日本酒づくりにおいて、酵母の存在は全く認識されておりませんでした。
「蔵つき酵母」と呼ばれる、それぞれの酒蔵に住み着いていた酵母が、
酒造りの際に入り込んでアルコール発酵をしていたとされています。
酒蔵の木や土でつくられた柱、壁、天井が、酵母を知らず知らずのうちに育んでいたのです。

その後明治時代に顕微鏡が導入され、酵母の存在が明らかになってから酵母の研究が飛躍的に進歩しました。
研究によって酵母は特に香気成分に影響する事が分かり、
日本酒の品質向上と共に、吟醸酒の基盤をつくったとも言われています。

さらに国立醸造試験所はお酒の鑑評会を定期的に開催し、評価の高かった蔵元の酵母を入手し、
試験所で純粋培養して、全国の蔵元に頒布しました。
これにより全国の蔵や研究所で新しい酵母の開発も進み、日本酒酵母の多様化につながりました。

酵母の開発の際は、日本酒のもろみから検体となる酵母を分離するのが一般的でしたが、
最近ではお酒だけではなく、「ナデシコ酵母」に代表される花から分離した「花酵母」など、
自然界の色々なものから酵母を開発する取り組みも行われております。

(ある蔵人さんから「クマの糞」から酵母を取り出した、なんて話も聞きました。
日本酒での実用化はされていないようですが…)

以下の表に現在認められている主な日本酒酵母をまとめました。
「協会〇〇」と頭に協会と付く名前の酵母は、日本醸造協会が開発したもの。
それ以外は各県の地方自治体が開発したものです。
(FBO利き酒師テキスト「日本酒の基」を参考にしております)

酵母名分離源性質
協会6号(新政酵母)新政のもろみ発酵力強く、澄んだ穏やかな香り、淡麗な酒質に最適、
現在ほとんど使用されていない
協会7号(真澄酵母)真澄のもろみ芳香良し、発酵力強、酒質優秀、最も多く使用されている
 協会9号(熊本酵母)香露のもろみ華やかな芳香あり7号より酸少なく短期もろみになりやすい、
吟醸酒用酵母として最も使用されている
 協会10号
(明利・小川酵母)
 東北地方酸少なく軽快な酒質、吟醸香が高く長期もろみになりやすい
 協会11号
(アルコール耐性酵母)
協会7号の変異リンゴ酸多く、もろみが長期になっても死滅しにくい
  協会14号
(金沢酵母)
石川県バナナ系の吟醸香、酸少なく、淡麗な仕上がり
 広島酵母6号喜久牡丹のもろみ安定した発酵力
 赤色酵母協会10号の変異赤い色素を発し、桃色にごり酒に活用
 秋田流華酵母 -酸少なく、吟醸香極めて高い、ふくらみのある味で後味も軽い
 山形KA
(山形酵母)
熊本酵母のもろみ洋梨メロン系の吟醸香高く、味の切れが良い、純米吟醸、大吟醸にも広く使われている。
 アルプス酵母長野県 洋梨メロン系の吟醸香が高く、切れ味良い
F710
(うつくしま夢酵母)
福島県酸が低く、香りが穏やか
HD-1
NO-2
NEW-5
(静岡酵母)
静岡県バナナ系の吟醸香、酸が低く爽やかですっきりとした味わい。

…他にもたくさんありますが、現在流通している代表的なものを紹介させていただきました。

ちなみに当店まん天やのオリジナル純米大吟醸「一(いち)」は、
表の一段目にある「協会6号」という、現在ではほとんど使用されていない歴史のある酵母を使用しており、
ふくよかでありながら切れ味の良い味わいに仕上がっております。ぜひお試しください!

最後に宣伝させていただきました!

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…最後までお読みいただきありがとうございました。
次回はいよいよお酒造りの中盤戦「発酵の工程」のお話しです。

「夢吟香」のバケツ稲チャレンジ スタート🌾

毎度蒲郡の酒屋「まん天や」の日記ブログにお越しいただきありがとうございます。
木村です。

先日、豊橋市の岩崎町で行われた、
愛知県小売酒販青年連合会様主催の「愛知の酒造好適米『夢吟香』田植え体験」に参加した際、
お土産に夢吟香の苗を少し分けていただきました。その時、
「この苗はバケツで育てる事が出来ますよ。」
と、実行委員の方に教えていただきました。

分けていただいた夢吟香の苗

(…バケツなんかで稲が育てられるのか??)と半信半疑でスマホで検索してみると、
JAさんのホームページに「やってみよう!バケツ稲づくり」という記事を発見しました。

(…これはやってみる価値がある!!)蒲郡に帰って早速、近所の「JAグリーンセンター蒲郡」に行って、
店員さんに問い合わせてみると、「バケツ稲づくりマニュアル」をいただく事が出来ました。

店員さん曰く、田んぼと違ってバケツは外界と隔離されているため、
病気のもとになる菌や害虫に侵される可能性は少なく、
むしろ田んぼよりもバケツの方が安全に栽培出来る、との事でした。

その言葉に背中を押してもらい、栽培に必要な土や肥料、そして大き目のバケツを購入。
夢吟香の苗を自家製の「バケツ田んぼ」に均等に植え直し、ついに「バケツ稲チャレンジ」スタート!

黒土6:赤玉土3:鹿沼土1の割合で土を配合し、肥料を少々加えました。

順調にいけば、10月には酒米「夢吟香」の収穫です。
これから当ブログで、定期的に育成状況を報告させていただきます!

夏の週末は風薫るハイボールで。愛知のウイスキー「サントリー知多」

蒲郡の酒屋「まん天や」の日記ブログにお越しいただきありがとうございます。
木村です。

今から約20年近くも前になりますが、
私が大学時代に京都に住んでいた頃、お酒好きの友人に誘われ、
京都の大山崎にあるサントリーの山崎蒸留所で催された、
「世界五大ウイスキーの勉強会」に参加した事があります。

(そう言えば最近キムタクがサントリーウイスキーのCMに出てるな…。)

当時ほとんどお酒が飲めず、ウイスキーに関する造詣ゼロだった私は、
予備知識がキムタクだけ、という状態で、
スコットランド、アイルランド、アメリカ、カナダ、そして日本のウイスキーを飲みながら、
しびれる頭で山崎蒸留所のブレンダーの方の説明を聞いた事を覚えております。

五大ウイスキーは、皆それぞれ強い個性を持っていて美味しかったのですが、
スコッチウイスキーのスモーキーな香り等、当時の私には少し刺激が強過ぎて馴染めず、
日本のウイスキー(たしか「山崎12年」でした)が、口当りが優しいのに深いコクもあり、
ウイスキー初心者の私が一番飲みやすいと感じました。

「日本のウイスキーは、日本人の味覚に合うように造られているし、
同様に日本以外のウイスキーも、その土地の歴史や個性、人々の趣向を長い年月をかけて味わいに反映している」と、
講師のブレンダーの方もおっしゃっており、ウイスキー造りの奥の深さに感心し、
「自分もまずはハイボール(ソーダ割り)からでもウイスキーを始めてみよう。」と思った20歳の秋でした。

そして月日は流れ、NHKの連続テレビ小説「マッサン」の影響による日本ウイスキーブームが起こり、
ウイスキーの文化や魅力が日本の隅々まで行き渡った2015年、
サントリーから今までになかった、「ハイボール」にピッタリのウイスキーが発売されました!


「サントリーウイスキー 知多」700ml
・蒸溜所:サントリー知多蒸溜所(愛知県)
・分類:グレーンウイスキーをブレンド(主原料:トウモロコシ)
・タイプ:軽い口当り、ほのかな甘さ広がり、キレ味良い
・価格:3,800円(税別)

ご当地愛知県「知多蒸溜所」で、ハイボールのためにつくられたサントリーウイスキーの新ブランド。
元々サントリーは「山崎」、「白州」、「響」に代表される、
二条大麦を主原料にした「モルトウイスキー」しかラインナップされておりませんでしたが、
今回の「知多」は、トウモロコシを主原料にしたサントリー初めての「グレーンウイスキー」です。
(「モルトウイスキー」に比べると「グレーンウイスキー」は軽快な味わいになるようです)

そのグレーンウイスキー製造のスペシャリストでもある「知多蒸溜所」でつくられた
グレーンウイスキーの様々なタイプ原酒をブレンド。スペシャリストならではの技が光ります。
最近、俳優の佐藤健さんが海を眺めながら「風薫るハイボール」とつぶやくテレビCMでもお馴染みですが、
この「知多」は、飲みやすい軽やかな味わいが魅力で、ハイボールにぴったりのウイスキーです。

今日(6/17)のような暑い夏の週末には、
キンと冷えた「知多ハイボール」で、リラックスされてみてはいかがでしょうか?
明日6/18は父の日。お父さんにハイボールを振舞ってみてもいいかもしれませんね!