蒲郡市西浦のHYAPPA BREWS様主催のクラフトビール仕込み会に参加しました!

蒲郡の酒屋「まん天や」の日記ブログにお越しいただきありがとうございます。
木村です。

寒さが最も厳しいと言われている「大寒」の1月20日(日)、
名鉄電車に乗って西浦にあるHYAPPA BREWS(ヒャッパ)様が開催する
クラフトビール仕込み会
に参加してまいりました。

 

HYAPPA BREWS(ヒャッパ)様は蒲郡市西浦町にある小さなビール醸造所です。
2013年、アメリカのシカゴ出身のクレーグ・モーリーさんが開業し、
以来、地元産の原料にこだわった個性的な味わいのビールを造っております。

(HYAPPA BREWSの創業者で、醸造責任者のクレーグ・モーリーさん。)

クレーグさんはもともと研究者として岡崎市にやって来たのですが、
2001年、行きつけだった居酒屋の跡地に「IZAKAYA-JA-NAI!(イザカヤジャナイ!)」を開業。
研究者からパブ・オーナーに転身を果たしました。
IZAKAYA-JA-NAI!(イザカヤジャナイ!)のウェブサイトはコチラ

それだけではなく、その後クレーグさんは自分のオリジナルビールの醸造に挑戦します。
蒲郡市の西浦町の海沿いにある酒屋さんの跡地を醸造所に改装し、ビール造りを開始。
試作を重ねた末、HYAPPA BREWS(ヒャッパ)のクラフトビールが誕生しました。

 

(HYAPPA BREWSラインナップの一部。岡崎産むらさき麦を使用したパープルグレインは季節限定)

私も全種類飲ませていただきましたが、総じて濃厚な味わいで、非常に飲みごたえのあるビールです。
そしてラインナップ毎に味の個性の違いがハッキリと表れています。

例えばホップだけでなく、霊芝をアクセントとして加える事で独特の苦味を出したり、
地元の特産品である岡崎藤川宿(東海道五十三次の三十七番目)の「むらさき麦」花酵母を使用し、
ビールと思えないような爽やかな香りと繊細な旨味を出したり…、
この地域ならではの特色と、クレーグさんによる創意工夫が見事に融合し、
唯一無二の個性的な味わいが生まれていると感じます。

一気にゴクゴクと喉に流し込んでしまうにはもったいないと思ってしまう、
じっくり、ゆっくりと味わいたいビール。
そして愛知県の食文化の特徴である、濃厚な味の料理にはぴったりマッチするビールだと感じました。

クレーグさんの着ているパーカーには「一滴一滴 愛百%!」の文字が。
実はこれがHYAPPA BREWSが掲げる経営理念であると同時に、
クレーグさんがビール造りにかける信念となっております。

自分が造るビールの一滴一滴に、愛を100%注ぎ込む、
この「100%」が⇒「ひゃっぱ」⇒HYAPPAという名前の由来となったそうです。

まん天やは今年2019年に90周年を迎えるにあたり、特に力を入れていくテーマの一つに
「蒲郡ならではの地域性、独自性のある逸品を提案する事」がございます。

そこで今回、ぜひともHYAPPA BREWS様のクラフトビールを、
地域性、独自性のある逸品としてまん天やで販売させていただきたいとお願いしたところ、
当店でもお取り扱いさせていただく事になりました!

それだけではなく、「むらさき麦」でつくるクラフトビールの仕込み会があるから、
ぜひそこで話をしましょう、とお声を掛けていただき、
今回急遽このクラフトビールの仕込み会に参加させていただく事になったわけです。

 

…さて、それでは今回どのような仕込み会になったのか、報告させていただきます!

朝10時に仕込み会に参加するお客様がHYAPPA BREWSに集合!
そこでクレーグさんによる本日の作業の流れの説明を聞きます。

 

まずは乾燥させて発芽した「むらさき麦」を手動のミルで「精麦」をしていきます。
参加者皆で交代しながら精麦していきますがこれがかなりの重労働
私も両腕にすぐ乳酸が溜まってしまい、お手上げ状態に。
最終的にはクレーグさん手造りのドリルミルサーで一気に精麦していただきました(-_-;)。

 

次の工程では、精麦したむらさき麦の麦芽を温水などとタンク内で混ぜ合わせます。
麦芽の酵素の働きで、でんぷんは糖に変わっていき、アルコール発酵出来る下準備が整います。

参加者の皆様と交代しながらタンクを混ぜ合わせていくと、
麦芽由来の甘い香りがどんどん強く漂ってきました。
この香りはビールの仕込みの時しか楽しむ事の出来ない、贅沢な体験ではないでしょうか!

 

その後、「ろ過」を行い、麦汁となった部分のみを抽出して煮沸します。

ちなみにこの醸造用の設備は、牛乳用のタンクを使って改造した設備だそうです。
こういうところも、味わいにオリジナリティが生まれる所以かもしれませんね。

 

その後すぐに数種類のホップを加えます。
その時クレーグさんは「どんな味わいのビールにしたいか」、私達参加者からの意見を聞き、
それを参考にホップの種類、分量、配合を決めてくれました。
私達の意見もビールの味わいに反映してくれるのは、
まさにHYAPPA BREWSならではの粋な計らいだと感じました。

クレーグさんが配合してくれたホップを、私達が代わるがわるタンクに投入していくと、
フルーツや花のようなホップの香りに部屋全体が包まれていきました。

その後、ホップの出がらしを取り除き、冷却をした後に花酵母を投入して仕込みは終了。
あとは「発酵」「熟成」で数か月、ビールが生まれて成長していくのを待ちます。
数か月後、どんなビールに仕上がっているか、今から飲むのが楽しみです!

作業が終わり、ふと醸造所の外に出た時には、既に日も西浦の海の向こうに沈んでいました。

もちろんこの仕込み会はず~っとビール造りに関する作業を一日中しているわけではなく、
合間にバーベキューやビール、参加者の皆様とお話しを楽しみながらだったので、
あっという間の、充実した一日仕込み体験となりました!

今回、私の突然のお願いにも関わらず、快くこの会への参加をご了承いただきました
HYAPPA BREWSのクレーグさんをはじめスタッフの皆様、本当にありがとうございました!

今回私がお邪魔させていただきましたHYAPPA BREWSのクラフトビール、
まん天やでは2月より販売開始予定となります。
当店に入荷しましたら、あらためて当ブログとfacebookページにてご案内させていただきますので、
どうぞご期待下さいませ!