落ち着いた味わいに仕上げた山形の赤「マンズ 山形マスカット・ベーリーA 2015」

蒲郡の酒屋「まん天や」の日記ブログにお越しいただきありがとうございます。
木村です。

近年始まった「日本ワインブーム」の影響でしょうか。
当店でも日本ワインの売上げが徐々に増えてきております。

昔に比べ、日本ワインを取り巻く環境は色々な面で変わったと思います。
国税庁による日本ワイン表記に関する法整備であったり、
各ワイナリーによる努力によって、日本ワインの品質自体が向上してきた事も、
もちろん素晴らしい事なのですが、

「日本人の心の中で、日本の良いものを再発見しようとする思いが強くなっているのではないか。」
お客様とのお話を通じて、そう感じる事が最近多くなりました。
例えばお客様と日本ワインについて会話をしている際、
もっと日本ワインについて知りたいという思いがこちらにグイグイ伝わってくるような感覚です。
そんな時はお客様との距離が近くなったように感じ、こちらも嬉しく感じます。

現在はまだ一過性の「ブーム」という位置づけですが、
今後日本ワインに関する相互理解が深まり、飲む人、売る人、造る人の距離が近くなると、
日本ワインも日本酒と同様、日本文化に根付いていく事になると期待しています。
こちらのブログでも出来る限り、日本ワインの魅力を多く取り上げていきたいと思います。

本日は日本を代表する赤ワイン品種「マスカット・ベーリーA」を100%使った赤ワインです。


「マンズ 山形マスカット・ベーリーA 2015」720ml
・生産地:日本
・葡萄品種:山形県産マスカット・ベーリーA100%
・タイプ:赤・辛口、ほど良い渋味、ほのかな香りで落ち着いた味わい
・価格:1,300円(税別)

 

「マスカット・ベーリーA」は、日本を代表する赤ワイン用のブドウ品種です。
日本では、先日紹介した白ワイン用品種「甲州」に次いで2番目の生産量となっております。

このブドウを使って造られる赤ワインは、
一般的にイチゴのような甘い香り、フレッシュかつライトな果実味溢れた味わいになるのですが、
こちらの山形ベーリーAのワインは一味違います。

フレッシュな果実味や甘い香りは、ほど良い感じに鳴りをひそめ非常に穏やか、
その代わりに穏やかな渋味と、しっかりとした酸味が感じられ、
ミディアムボディの赤ワインに仕上がっております。

渋味が穏やかで酸味がしっかりとしている赤ワインなので、
食中酒としてお肉料理全般に良く合います。

マスカット・ベーリーA(出典:マンズワインホームページ)

 

ちなみに現在マスカット・ベーリーAは山梨県が全国生産量1位で、山形県は5位。
全国の生産量の半分以上を山梨県で栽培されているのですが、
山形県は山梨県よりも北にあって気温も低いせいか、
山梨の果実味が際立ったワインとは違って、
北国ならではの穏やかで酸味のしっかりとしたワインになるのかもしれません。

私が飲んだ際は、
「日本ワインも、生産される土地や気候(テロワール)によって、
同じブドウ品種でもここまで味わいが変わるんだ」と思わず感心!
他の地域のワインも飲んでみたくなりました。
更に日本ワインの楽しみ方が広がっていきますね。

皆さんもぜひ、フレッシュな「山梨ベーリーA」とは一味違った、
落ち着いた味わいの「山形ベーリーA」をお試し下さい!