<酒雑談>果実酒づくりの季節。でも法律違反にはご用心!

毎度蒲郡の酒屋「まん天や」の日記ブログにお越し頂きありがとうございます。
木村です。

6月も半ばに入りました。梅雨のシーズン真っ只中ですが、
先週の7日に梅雨入りしてからは、ほとんど雨が降っていない東海地方です。
「今年は空梅雨か?」と、日本気象協会のホームページを見てみると、
東海地方だけでなく、九州から関東まで同じような状況らしいです。。

しかし、来週(6/19の週)の半ば頃から梅雨前線が本州に掛かってくるようになり、
本格的な梅雨らしいお天気の日が多くなってくるそうです。
お米などの農作物やダムなどの水源も、これでひと安心出来そうですね。

さて、梅雨と言えば梅酒をはじめ、果実酒づくりのシーズンでもあります。
スーパーにも果実酒用のホワイトリカーやブランデーが陳列されており、
毎年この時期にご自宅での果実酒づくりを楽しみにされている方も多いと思います。

当店で販売している愛知県幸田町の轟酒造様のホワイトリカー

しかし実は、果実酒づくりは本来、製造免許が必要な行為で、
ご自宅での果実酒づくりは酒税法上で例外的に認められている状況なのをご存知でしょうか?
(以下は国税庁のホームページからの抜粋です)

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Q: 消費者が自宅で梅酒を作ることに問題はありますか?
 
A: しょうちゅう等に梅等を漬けて梅酒等を作る行為は、
酒類と他の物品を混和し、その混和後のものが酒類であるため、新たに酒類を製造したものとみなされますが、
消費者が自分で飲むために酒類(アルコール分20度以上のもので、かつ、酒税が課税済みのものに限ります。)に
次の物品以外のものを混和する場合には、例外的に製造行為としないこととしています。

1:米、麦、あわ、とうもろこし、こうりゃん、きび、ひえ若しくはでんぷん又はこれらのこうじ

2:ぶどう(やまぶどうを含みます。)

3:アミノ酸若しくはその塩類、ビタミン類、核酸分解物若しくはその塩類、有機酸若しくはその塩類、無機塩類、色素、香料又は酒類のかす

また、この規定は、消費者が自ら飲むための酒類についての規定であることから、
この酒類を販売してはならないこととされています。

(根拠法令等)酒税法第7条、第43条第11項、同法施行令第50条、同法施行規則第13条第3項

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…以上の国税庁の説明文を平たく言うと、ご自宅で果実酒づくりをされる際は、

1:穀類(米、麦など)、ブドウを漬けてはいけない。

2:家庭内で飲用、もしくは料飲店内で飲用に限る。

3:漬け込むお酒のアルコール度数は20度以上を使用すること。また 、2種類以上のお酒を混ぜてはいけない。

以上の点に注意して楽しんでいただければ大丈夫なのですが…、

この3つの中で、特に気をつけていただきたいのが、

3:漬け込むお酒のアルコール度数は20度以上を使用すること。また 、2種類以上のお酒を混ぜてはいけない。

の項目です。

例えばご自宅で日本酒を使って梅酒づくりをされる際は、
アルコール度数が14~17度の通常の日本酒で漬けると、
漬け込むお酒のアルコール度数は20度以上を使用すること。」に抵触し、酒税法違反になってしまいます。
日本酒で梅酒をつける場合は、アルコール度数が20~21度の「梅酒用日本酒」をご使用ください。

また、仮に梅酒用日本酒で梅酒を漬けた後、腐敗を防止するためその中に蒸留酒(ホワイトリカー等)を混ぜるのも、
「2種類以上のお酒を混ぜてはいけない。」に抵触し、これも酒税法違反になってしまいます。
ホワイトリカー、ブランデーなど、果実酒用のお酒の種類は色々ありますが、必ず1種類のみで漬けて下さい。

実は私も、以前の職場で通常の日本酒(アルコール度数が20度以下)で梅酒をつくろうとして、
先輩に注意された事がありました。
テレビの料理番組でも、過去に度数の低い日本酒やみりんでつくる梅酒のレシピが放送されてしまい、
後日に謝罪放送がされたというケースも複数発生しており、意外と知られていない、盲点になっている部分です。

以上、この時期ならではのお酒の法律に関する雑談でした。
今回お話しした点を気をつけていただきながら、ご自宅での果実酒づくりをお楽しみ下さい!