日本酒を脅かすもの ~三河アサリ危機の報道を受けて~

蒲郡の酒屋「まん天や」のブログにお越しいただき
ありがとうございます!店長の木村です。

昨日4/3の中日新聞の朝刊にこのような記事が載っていました。

蒲郡を含む三河湾一帯は、昔からアサリの漁獲量が日本一で、
毎年3~6月の間は「潮干狩り」の観光客で賑わいます。

蒲郡市による2017年の潮干狩りカレンダー

ところがここ数年は漁獲量が減少傾向にあり、
2016年の漁獲量はピーク時の4分の1を下回る見込みだそうです。
「カイヤドリウミグモ」という寄生生物が近年大量に発生し、
アサリに寄生、捕食したのが漁獲量減少の一因とされており、
隣りの西尾市では今年本格的な駆除に乗り出すそうです。

こういう状況もあってか、三河大島での潮干狩りが
4月末まで中止するという事態となりました。
(その他の竹島、西浦、形原の海岸は問題無いそうです)
大量発生は、海の環境が変わったからなのか、何かの前触れなのか…、
と、色々考えてしまい心配です。。
漁業や農業の世界は、昔も今も自然との付き合い方が永遠のテーマですね。

日本酒も原料はお米なので、お酒造りのスタートは酒米作り、農業になります。
自然が相手ですので、今回の記事のような脅威に晒される事もあります。
もしお米が収穫出来なくなり、日本から酒米が無くなってしまえば、
海外からの輸入米に頼る事となり、
純国産の「日本酒」が日本から消えてしまう事にもなりかねません。

また、日本酒を脅かすものはこういった自然の脅威だけではありません。
財務省は2015年に「原料に国産米を使用しなければ日本酒と名乗れない」
という方針を打ち出しました。
純国産の日本酒の価値を、海外で造られた清酒から守るためだと思われます。
その後、日本のTPPへの参加表明、アメリカのTPP脱退表明などもあり、
この方針の制度化は、現在は一旦棚上げされているようですが、
国内外の政策による制度改正が、日本酒の「定義」に脅威を与える事もあります。

酒造りの過程でもリスクの連続です。
発酵のどこかの段階で予期しない雑菌が発生してしまったら、
タンクの中のお酒が全て駄目になってしまい、時間と大変な損失になります。

また、私達酒販店にとって切実なテーマであるお酒の品質管理もしかりです。
一つ間違えると、長い間かけて造られた日本酒が
ものの30分で劣化してしまい売り物にならなくなってしまいます。

今回、地元のアサリの危機の記事を読んで、
「日本酒を取り巻く様々な脅威」を色んな側面から取り上げ、
その脅威に対して、お酒に携わる人々がどのように克服してきて、
私達の手元に届くのかを、自分なりにまとめておきたいと思いました。

それをまとめる事で、私が酒販店として果たすべき役割や使命も、
明確に理解する事が出来て、今後の仕事にも生かす事が出来ると思うのです。
これからシリーズとして数回に分けて紹介していきますので、
日本酒を愛する皆様にも有益な情報になれば嬉しく思います!

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