<夢吟香のバケツ稲チャレンジ🌾>5月31日。やっと完結…。6月10日はお米の田植え体験に行ってきます。

蒲郡の酒屋「まん天や」の日記ブログにお越しいただきありがとうございます。
木村です。

愛知県の酒造好適米「夢吟香(ゆめぎんが)」を、
自宅のベランダでバケツの中で育てるという「夢吟香のバケツ稲チャレンジ」
前回の更新から約半年が経過してしまいました…。

稲を育てるのに、台風やら害虫やら鶏に食べられるやら色々ありましたが、
お米の収穫、脱穀までは何とか予定通り実施する事が出来ましたが、
脱穀した籾を玄米にする工程の「もみすり」が全くはかどらず、
ここから予想以上に時間がかかってしまいました。

  

(これまでのバケツ稲チャレンジの活動の詳細は、
観察日記ブログまとめ「夢吟香バケツ稲チャレンジ」をご参照下さい)

すり鉢やザルに籾を入れて、軟式野球ボールでゴリゴリと手作業でもみすりする事、約1ヵ月。

  

全くはかどらないのでコイン精米機のような機械に頼ろうとして、
もみすり対応式の精米機を探すも近場ではなかなか見つからないなぁとグダグダ過ごす事、約2ヵ月。

結局手作業でゴリゴリを再開して約1ヵ月…。そこから後片付け作業等など…。
そんなこんなで梅雨入り直前の5月31日、やっと一応の完結を迎える事が出来ました。

もみすりは手作業でゴリゴリした甲斐あって、お店でディスプレイ用やサンプルに使う分だけは玄米にする事が出来ました。
玄米に出来たのは収穫量の約半分くらいだけだったのですが、必要な分は玄米に出来たという事で良しとしました。

現在の稲作は多くの工程が機械化されて、手作業による負担は昔に比べると大分軽減されていると思いますが、
もみすりや精米の工程ほど、機械化の恩恵を得ている工程はないのではないでしょうか。
ゴリゴリを続けても籾ガラがなかなか取れない。あせって力を込め過ぎるとお米が割れてしまう。この繰り返し。
労力の割りに成果の少ない手作業でのもみすりは、本当に心身ともに疲弊してしまいました。

お酒造りも精米機が機械化されて高精米が可能になった事により、吟醸酒の登場など劇的な進化を遂げた訳ですし、
今回のお米作りに関わらず、何事においても「全ての工程を手作業で行う」というのは良い部分もあるかもしれませんが、
工程によっては、手作業がかえって品質の向上を妨げて、
いたずらに職人の心身を疲れさせるという弊害を生んでしまう事もあるのかもしれません。

全ての籾を玄米にする事が出来なかった私の負け惜しみかもしれませんが、
今回の事を自分の仕事にも置き直して、ここは手作業で丁寧にやる所、ここは自動化して一気にやる所など、
自分の仕事ぶりを見直す良い機会にしたいと思います。

収穫した後のバケツも半年近くベランダに置きっぱなしになっておりました。
使い終わった土も梅雨が来る前には後片付けをしなければなりません。
見てみるといつのまにか雑草も少し生えてきております。

土も乾燥したせいか、バケツの周りに隙間が生じておりましたので、
「もしや?」と思って、切り株状になった稲の根元を持って引っ張ってみると…、

「スポッ!」

と土がバケツ型に固まったまま、簡単にバケツから抜けました!

こうやって見てみると、稲から伸びた根っこがバケツの隅々まで伸びていた事が分かります。
「狭いバケツの中で、随分と稲に窮屈な思いをさせていたんだろうな。」と少し複雑な気分になりました。

他のバケツも同じようにスポッと土を抜き、2018年5月31日バケツ稲チャレンジの撤収がようやく完了しました。
昨年の6月15日にスタートした私の「夢吟香のバケツ稲チャレンジ」。
予定よりも約半年長くかかり、苦労も思いのほか多かったですが、何とか完結させる事が出来ました。
この観察日記を読んでいただきました皆様、拙い私の農作業を優しく見守っていただきありがとうございましたm(__)m。

明日6月11日(日)は、豊橋で開催される夢吟香の田植え体験に行ってきます。
思い起こせばちょうど一年前、このイベントに参加した時、
お土産にいただいた夢吟香の苗をバケツで育ててみようと思い立ったのがこのチャレンジのきっかけでした。

明日は当店のお客様のご家族様と一緒に参加しますが、
田植え体験だけでは味わえない、米づくりにまつわる色んな苦労、喜びが、
バケツで苗を育てる事で体験出来る事もあわせてお伝えしてみたいと思います。

この観察日記を読んでいただいた皆様におかれましても、
ぜひ自分が目標にしている何かにチャレンジして、例え思い通りにいかなくてもそれが実りのある経験になって、
ご自身のかけがえのない人生の糧になる事を願っております。

約一年の長い間、お付き合いいただきまして誠にありがとうございました!