まん天やの防災対策(2018年7月現在)についてまとめてみました。

蒲郡の酒屋「まん天や」の日記ブログにお越しいただきありがとうございます。
木村です。

この日曜と月曜、関西に行く機会があったので、大阪の茨木市に住む友人宅に遊びに行ってきました。

友人宅の近くに茨木神社という大きな神社があるのですが、
先月6月18日に発生した「大阪北部地震」によって狛犬・燈籠・玉垣・塀が倒壊する等の被害が出ていました。
上の写真の左側が地震が発生した日に友人が撮影した写真で、右側が7月22日に私が撮影した写真です。
神社の崩れた塀はまだ修復工事中で、壊れた狛犬は撤去されたまま、台座だけ残っていました。
夏祭りで行われる御神輿の渡御も今年は中止になってしまったそうです。

「この地域は1週間近くガスが出なくて、お風呂が使えなくて大変だったよ~」と苦労話を聞いたり、
ご家族全員怪我も無く無事だったのが一番だね、と友人の子ども達と遊びながら笑い合ったりした後、
近いうちに私の子ども達も連れて、また遊びに来る事を約束し、友人宅を後にしました。

その帰り道に気付いたのですが、神社だけでなく茨木市の駅前でもまだ立ち入り禁止の場所が目立ち、
今回の地震が残した爪跡は、決して浅くなかったという事を物語っていました。

それから間を置かずに発生した「西日本豪雨」による甚大な被害や、
日本の酷暑が続く異常気象が、連日ニュースでメインで報じられるようになってから、
大阪北部地震の続報、ブロック塀問題はテレビでもあまり話題に上がらなくなりましたが、

「もし蒲郡に地震が起きた時、うちのお店はどうなってしまうだろう?」
「適切な行動がとれるだろうか?」
「うちの防災対策はどうなっているだろう?」

今回大阪の茨木市を訪れた事で、私は再び地震に対する不安な気持ちに襲われました。
ただ漠然と不安がるだけではなく、これを機に地震、津波、豪雨、それぞれの災害に対して、
具体的にどんな対策をすればよいかをはっきりしておかないといけないな、と思いました。

そこで本日から「まん天やの防災対策」について少しずつ考えていきたいと思います。
危機感を持って、出来る限り早く、具体的にお店の防災対策をしていく事が必要だと思いますが、
まずは現状把握という事で、今のまん天やの防災対策を自分なりにまとめておこうと思います。

<まん天やの「地震への備え」>

防災についての情報を探していると、
内閣府が作成した「くまモン特別講座!くまでもわかる!?地震への備え」の動画を見つけました。
地震防災の基本が非常に分かりやすく(そしてかわいく)まとめられているので、
勝手ながら引用、シェアさせていただきます。

くまモンの講座によると、地震への備えで必要な事は大きく5つ。

1:おうちの備え(倒れないよう器具で家具を固定。窓ガラスにフィルムを貼って飛散を防止)
2:経済的な備え(火災保険だけでなく地震保険にも入る)
3:水や食料の蓄え(3日間~1週間分必要。カセットコンロ・ボンベ、非常用持ち出し袋も準備しておく)
4:二次災害の防止(地震が起きたら、電気・ガスの元を落とし火災防止)
5:困った時の助け合い(普段から近所付合いを大切にする事が地域防災につながる)

この5つのポイントを参考にしてお店で対策をすれば、私の地震に対する不安感も幾分取り除かれるはずです。

まず今日は「1:おうち(店内)の備え」の現状チェックをしてみたいと思います。

  

「おうち」と言っても、酒屋の店舗ですので通常の家よりも酒瓶のような割れモノが圧倒的に多いです。
そしてその酒瓶がお店の壁面にある高さ2mの陳列棚に並んでおります。

もし営業時間中に地震が発生したら、頭上から落ちてくる酒瓶、側面から倒れてくる陳列棚によって、
お客様に怪我を負わせてしまう可能性もあります。
そのため酒屋では酒瓶を落とさないようにする事
また、酒瓶を陳列している陳列棚を倒れないようにする事が重要になります。

さらに、当店のお客様の出入口は総ガラスの自動ドアになっております。
もし地震などの衝撃でガラスが割れてしまった場合、
飛び散ったガラス片で店内や店の外を歩いている人に怪我をさせてしまう恐れがあるため、
ドアガラスが割れた際に飛び散らないようにする事が必要です。

これらの事からまん天やの店内の防災対策として、具体的に以下3つのポイントを挙げてみました。

1:陳列棚が倒れないように器具で固定しているか?
2:棚が倒れなくても、揺れによる商品転落の防止対策が取れているか?
3:お店出入口のドアガラスに飛散防止フィルムが貼れているか?

まずは現状把握としてこの3つのポイントが出来ているか?順にチェックしていきたいと思います。

チェック1:陳列棚が倒れないように器具で固定されているか?…

  

…当店の壁面に設置してある陳列棚は、全てL字型の固定金具で固定されておりました。
棚が固定されている相手側の柱や壁面が崩れてしまう程の大地震でない限りは、
陳列棚の下敷きになるような事は無いと思います。

 

チェック2:棚が倒れなくても、揺れによる商品転落の防止対策が取れているか?…

棚を倒れにくくする原則は「重心を下げること」です。
大きく重い物ほど下の段に、小さく軽いものを上の段に置く事で、棚全体の重心が下がり倒れにくくなります。
高い位置から落ちてくる時の危険性も考えると、重いものは下の段にある方が良いのです。

当店の場合、大きくて重い一升瓶は下の段に、四合瓶や小容量の商品は上の段に陳列しており、
少し値の張るワインはワインラックで横向きに置いているため、一応この原則通りにしているのですが、
これだけの対策では「倒れにくくなる」「落ちにくくなる」というだけで、
激しい横揺れが起これば棚から商品が飛び出して落ちてしまいます。

 

上の写真は某ホームセンター様のお酒売り場で、防犯対策の参考になればという事で写真を撮らせていただきました。
こちらの売り場のように、商品棚に紐や止金具を取り付ける事で、
例え激しい横揺れが来ても棚から商品が飛び出す事なく、物理的に棚から落下する事を防ぐ事が出来ます。

ただ、当店としてはこの対応をするかは、まだ検討中です。
商品に掛ける紐や止具によってお客様と商品との距離ができてしまいそうで…。
全体最適の目線から、他の方法が無いのか再度検討していきたいと思います。

 

チェック3:お店出入口のドアガラスに飛散防止フィルムが貼れているか?…

 

当店では、お店に差し込んでくる紫外線をカットするためにガラスドア前面にフィルムを貼っておりますが、
これがそのまま防災用の飛散防止フィルムの役割をしているようです。

さらにドアのガラスも「合わせガラス(複数の板ガラスの間に樹脂などの中間膜を挟み、接着したガラス)」で、
「大きな衝撃にも耐えられる対貫通性・耐衝撃性を持ち、また割れた際の飛散も起きにくい」
という性質を持ったガラスでした。

以上の状況から、ドアガラスによる被害は最低限で済むのでは、と思います。

 

…以上、まん天やの店内の防災対策についての現状把握をしてまいりました。
少しずつですが、今後も当店の具体的な防災対策についての現状の検証や取組み等、
都度こちらのブログにて取り上げていきたいと思います。