蒲郡の酒屋「まん天や」の日記ブログにお越しいただきありがとうございます。
木村です。
「酒造年度」と呼ばれる日本酒独特の期間の区切り方があります。
「Brewery Year(略してBY)」とも言われますが、7月1日~翌年6月30日の期間を指します。
この酒造年度(BY)は、酒造メーカーが国税庁に年間製造量を申告する都合で定められたものです。
昔は「日本酒の日」である10月1日から酒造年度がスタートしていたようですが、
一年中お酒を造るメーカーが出てきた事や、原料米の割当てタイミングの都合もあり、
現在の7月スタートに変更されたそうです。
例えば、日本酒のラベルに「28BY」と記載されていたら、
主に平成27か28年に収穫されたお米を使用して、
平成28年7月から平成29年6月30日までに造られた日本酒だという事になります。
また、日本酒のラベルを見る時に気をつけていただきたいのは、
「BY」と「製造年月」は意味合いが違うという事です。
「BY」はお酒を造った年度を表し、「製造年月」は造られたお酒を瓶詰めした年月を表します。
なので、例えば26BYのお酒でも、造られた後にタンク内で2年間熟成され、
瓶詰めが平成29年2月に行われた場合、「製造年月」は【平成29年2月】となるわけです。
以上の事を踏まえて…、本日の本題です。
当店の主力商品の一つである、愛知県の関谷醸造様が造る日本酒「一念不動シリーズ」も、
「熟成原酒」がコンセプトで、ほとんどの製品を醸造後1年以上熟成をしてから瓶詰めするため、
BYと製造年月が1~2年程違ってきます。
この熟成によって生まれる落ち着いた味の深みが、この「一念不動シリーズ」の真骨頂なのですが、
本日11/8、「一念不動シリーズ」の中で唯一熟成期間無しの29BYしぼりたて新酒が入荷しました!
「一念不動 純米吟醸 しぼりたて」
・原料米:夢山水100%
・精米歩合:55%
・アルコール度数:17%
・熟成期間:無し(新酒29BY)
・価格(税別):1,500円(720ml) 3,000円(1800ml)
今年穫れたばかりの「夢山水」の新米で仕込んだ、
正真正銘のしぼりたて29BY新酒、それも生原酒です。
「熟成」を謳う一念不動シリーズの中にあって、このお酒は真逆の熟成期間無し。
(ラベルにも「熟成原酒」ではなく「しぼりたて」と表記)
熟成酒の対極のフレッシュな味わいがお楽しみいただけます。
もちろん原酒なので濃醇なコクがあるのですが、
その中にフレッシュな酸味も生きているので、
コッテリとした濃厚な味わいの料理に非常に合いますよ!
11~12月に特約店のみの限定醸造商品のため、数に限りがございますのでお求めはお早めに。
この時期しか味わえない「一念不動シリーズの原点」が、ここにあります。