常温、ぬる燗で体にやさしい晩酌を「蓬莱泉 霞月(かすみづき)」

蒲郡の酒屋「まん天や」の日記ブログにお越し頂きありがとうございます。
木村です。

連日暑い日が続きますが、皆様体調は大丈夫でしょうか?夏バテ気味になっていませんでしょうか。

今日、幼稚園での終業式を終えた長男が持ち帰ってきた朝顔だけは、この暑い陽射しの中でも元気そうです。

6月に比べ、7月にもなると体が暑さに慣れてくるとよく言われますが、
ここまで最高気温40度近くの暑い日が続くと、私も胃腸の調子が芳しくなく、
暑さに慣れるどころか、夏バテ気味になって来ている事を実感しております。

ちょうど今日7月20日は「土用の丑の日」という事もあり、うなぎを食べて回復!といきたいところですね。
ここで昨年までの流れですと、うなぎ料理と相性の良いお酒をご紹介したいところですが、
最近の私の夏バテ気味の体調では、「うなぎに合うお酒」というよりも、
「体をいたわるための優しいお酒」とは何か?こんな事が頭に浮かんできます。

私はこの夏、再三にわたり「夏は冷やして飲む冷酒が最高。これこそが夏の酒だ!」と、
ブログを通じて発信してきましたが、実はこの「冷や酒」という飲み方、
暑い夏での美味しい飲み方ではあるのですが、疲れた体にはあまりよろしくない飲み方みたいです。

日本酒を冷やすと口あたりが良くなり、更に体温とアルコールとの温度差が生じる事で酔いも遅くなるので、
知らぬ間にスイスイと杯が進んでしまい、後から急激に酔いがやってきて体に負担を掛けやすいみたいです。
適量を守りさえすれば大丈夫なのですが、「親の小言と冷や酒は後で効く」という言葉が昔からあるように、
思わず冷やした酒で適量を超えてしまい失敗したという人が昔から多かったのでしょうね。

江戸時代の学者である貝原益軒が書いた健康指南書「養生訓」にも、
「酒は夏でも温めて飲むのがいい。冷や酒は飲み過ぎるので体によくない。」と書かれていおります。
体をいたわるお酒の飲み方としては、
暑い夏にあっても、お酒を冷やすよりも常温または体温くらいに温めて、じっくり嗜むのが良いようです。

…という訳で、本日はやさしい口あたりで常温、ぬる燗で美味い純米酒のご紹介です。

蓬莱泉 純米酒 「霞月(かすみづき)」
・原料米:(麹米)夢山水 (掛米)一般米
・精米歩合:65%
・アルコール度数:15%
・概要:一年以上熟成。やさしい旨み、すっきりした後口で毎日飲めるリーズナブルな純米酒。
・価格(税別):1,000円(720ml)  2,000円(1800ml)

 

このところ夏バテ気味の私自身が、まさに晩酌で嗜んでいる純米酒です(笑)。
4合瓶で1,000円、一升瓶で2,000円と非常にリーズナブルな価格設定ですが、
味わいは価格以上のものを感じます。

香りはとてもおだやかで、口に含むと素朴な米の旨味がやさしく広がります。
「うまい!」と思ったのも束の間、すっきりと余韻が切れていき、
飲み始めから終わりまで、気になるクセや引っ掛かりを一切感じさせない、
「やさしい純米酒」として高いレベルでバランスがとれた味わいです。

まさに酒銘の通り、
霞のかかった月からぼんやりと丸くこぼれるやさしい月明かりを思い起こすのは私だけでしょうか。
ラベルデザインは、豊橋のデザイン書道家、鈴木 愛先生によるもので、
丸みを帯びた書体がこのお酒の持つ「やさしさ」をよく表していると思います。

そしてこの霞月、実は開発までには長い歳月と多くの苦労がありました。
「リーズナブルで美味しい純米酒が造れないか?」その答えを見つけるために、
このお酒の生みの親である荒川杜氏は、長野県や福岡県の酒蔵に3年間修行に行きました。
その結果、やさしい味があってスッキリとした辛口純米酒を低コストで造る事に成功。
そして2012年、晴れて「霞月」として発売されたそうです。

「コストダウン」と「高品質な味わい」を両立させるために、
他の酒蔵の技術も学び、例え時間が掛かってでも完成させたい、
そんな妥協を許さない強い意志や厳しさが、やさしい味わいの霞月を生み出したわけですね!

全然関係無いですが、昔のハード・ボイルド映画の中の
「If I wasn’t hard, I wouldn’t be alive. If I couldn’t ever be gentle, I wouldn’t deserve to be alive.」
(男は強くなければ生きて行けない。やさしくなれなければ生きている資格がない。)
というセリフをなぜか思い出しました(笑)。

話が脱線してしまいましたが、暑い夏に冷酒も良いですが、
たまには霞月のようなやさしい純米酒を少し温めて飲んで、身体をいたわってみてはいかがでしょうか?

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